電池・SW・抵抗をつなぎ、SWを入れたり切ったりした場合は、素直にSWが入っている時だけ電流が流れます。ところがコンデンサが入ると少し状況が変ってきます。
コンデンサは2枚の金属板を絶縁体ではさんでいるので、本来は絶縁体で、直流は流れません。しかし狭い間隔で金属の板が向き合っているので、プラス・マイナスの電気(正しくは電荷)が引きあって溜まります。
抵抗を通して電流を流すと、最初はコンデンサの電圧が 0Vなので、i=Vbt/R1で上と同じ電流が流れますが、その結果コンデンサの電圧が上昇します。
バッテリ電圧との電圧差(電位差と言う)が少なくなるので、電流は小さくなります。 i=(Vbt-Vc)/R1
電荷がどんどん溜まり電圧が上昇して、電流は減っていきます。時間が経つと電流は 0になります。
SWを電池から GNDに切り替えると、溜まっていた電荷が逆向きに流れ放電します。
最初はバッテリ電圧と同じ電圧があるので、向きが逆なだけで電流波形も同じくなります。
コンデンサの代わりにコイルを持ってくると、電圧・電流の関係が逆になったような現象が起きます。
デシベル値と言うのは信号の大きさの比率を示す数値です。dBmは基準値と比較した大きさを表します。
デシベルはベルの1/10(デシ)です。ベルとい言う単位では使用しないと思います。 電圧・電流で使用する場合と電力で使用する場合大きさに違いがあるのですが、ここでは断らないかぎり、電圧・電流のdBを使います。
入力と出力の電圧(電流)の比の対数を20倍した数値です。電力のほうが本当のデシ(1/10)ベルですね。
信号を、Vin/Voutとすると20log(Vin/Vout)になります。excel で計算する場合は、20*log(Vin/Vout)/log(10)で計算できます。
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電子回路の構成部品を受動素子の能動素子に分けることが有ります。受動素子は抵抗・コンデンサ・コイルで増幅作用を持たない素子といえます。
パッシブ・フィルタ 6種 上段 LPF:ローパス・フィルタ 下段 HPF:ハイパス・フィルタ 右上下:2次フィルタ |
動作原理:コイルやコンデンサは周波数でインピーダンス(とりあえず抵抗と思ってください)が変化する素子です。
上左:周波数が高くなると C3のインピーダンスがどんどん小さくなる。→ C3の電圧が小さくなる。
上中:周波数が高くなると L1のインピーダンスがどんどん大きくなる→ R4の電圧が小さくなる。
上右:周波数が高くなると L2が大きくなり C2が小さくなる → 左2つの2倍の効果がある。
下左:周波数が低くなると C5のインピーダンスがどんどん大きくなる。→ R5の電圧が小さくなる。
下中:周波数が低くなると L3のインピーダンスがどんどん小さくなる→ L3の電圧が小さくなる。
下右:周波数が低くなると L4が小さくなり C6が大きくなる → 左2つの2倍の効果がある。
低周波回路で使用するのは、普通左の上下だけです。高周波回路では1巻のコイルでも十分にコイルとして働くため、コイルが多用されるようです。
-6dB のモジュールを 2個重ねたら -12dBになるでしょうか ? R10・R11・R12の合成抵抗は、6.666kになるので、TPの電圧は、0.4倍でさらに R11、R12により 0.2倍になる。 0.2は 2/10なので 6-20=-14dB |
各段にOP-AMPのボルテージ・フォロアがついていれば、最初の計算通りになります。これは多段のアクティブ・フィルタで重要となります。
OP-AMP 1個にCR 2組を付け 2次 12dB/oct のフィルタを作ります。
遮断周波数:fcと特性Qが重要な係数となります。
アクティブ・フィルタ を多段に重ねて高性能のフィルタを作ることが出来ます。